攻撃的な人狼の戦術論、独り語り

騙りをせず、グレーで攻撃的な議論を行う人狼を二度やったので、それについていろいろ考えてみたメモ。この場所の使い方が間違っていると言われればその通り。自己満足と言われてもその通り。項目の粒度・並び順などがバラバラと言われてもその通り。

今までやってきた戦術を改善する方法を探す過程で作っているらしいです。戦略ではなく戦術。戦略は比較的どうでもいい。

戦術論というのは少し違うな。戦術なんて人それぞれなわけで有利不利の議論はあまり意味がない。自分のやったこと考えたことをただ淡々と書いてるだけといった趣き。

とにかく運はからめたくない。勝っても負けても実力から出た結果だと思いたいから。防衛があり得る人は喰いたくないし、序盤のバクチもやりたくない。

そういや、私は狼二度で今までランダム投票になったことがないし、狩人に防衛されたこともない。

人狼役は村人に比べて、運の要素が少ないのがいいと思う。努力が報われやすというか。

不利

人狼役は不利なときこそ面白い。順当に勝ってもツマラナイ。序盤に占い師喰っちゃうとか、完全勝利できるかもしれないけどチト興冷めじゃないか?そういう意味でも序盤バクチは好きくない。

村人は驚異的なまでに賢いと嬉しい。常にリスクを回避し、盲信による推理などしない連中が集まってるのを騙してこそ華、たぶん。

地道

銀の矢は存在しない。バクチに勝利した場合に得られる場合があるが、それで勝っても物足りないというのは前述。

決定打が無いからこそ一つ一つの発言を綿密に。ネチネチと。姑のよーに。

村人視点

村人視点は超基本かつ超重要。村人のつもりで考えたらこんな感じの意見になるかなー、とかいう甘い心がけではなく、村人のつもりでログを読む。

バランス感覚

バランス感覚も超基本かつ超重要。

話しすぎると占われ、話さなすぎると吊られる。迷いがあってもなくても疑われる。仲間について言及しすぎてもしなさすぎても疑われる。

推敲

発言はよく推敲する。自分が村人ならこの発言を疑わないだろうか。よく見る間違いは「私は人間だったとしてもこの発言をした」という言い訳。それはあなたが人間だったとしても疑われていたと主張しているに過ぎない。

判断するのは自分でもなく、客体でもなく、同じ村に存在する人々。

必要なら、多少疑われる発言もすればいい。ただし、その発言にツッコまれた時に的確な言い訳をする準備をしてからすること。その言い訳が的確かどうかを判断するのも、自分でもなく、客体でもなく、同じ村の人々。

むしろ疑われることを前提とした発言を全くしないことは良くない。理由は、1.萎縮してしまいあまり発言できなくなる。2.他の言い訳ができないミスをした場合にその印象が相対的に大きくなる。

論理

論理的に説得する側が正しい、相手は論理的じゃないからダメだ、と少しでも考え始めた時点でその相手を説得することは極めて難しい。ちゃんと相手に合った説得ができない自分の修行不足、だけど、難しい。だから面白いんだけど。

次善策として、人狼側だと周りの人間を調整すれば周りからからめ取ることもできる。人間側だとやはり真摯に説得するしか無いかと。

仲間

コミュニケーション超重要。31村では毎日40発言越えてた模様。

105村はささやき20制限がかかってて実に困った。

攻撃性の利点

他の村のうまい人狼を見ると穏かな人々が多い。私は性格悪いらしい。

ただ、穏かなやり方の場合、勝利に運が絡むと思ってる…んだけどどうかなぁ。他者を攻撃することは自動的に自分を相対的にあやしくない立場に置くことになる。穏やかな態度だと自分の立場は周りの人間のみによってしまう。自分を安全な立場に置くために自己弁護をすることは基本的にあまり良くない。むしろ立場を悪くする。

序盤

とにかく占われちゃいけない。村を指揮しちゃいけない。そもそも人狼が村を指揮するメリットはさしてない。まとめ役上位二名は白確定される。その一つ下につける。それはさして難しくない。

他は適当に賛同しておいて、議論の量は共有者の話で調整。共有者はあまり結果には影響しないのにみんなその話が好きだから。多少村の意見からずれても共有者の話はどれも正しいから問題ない。まあ占い師CO共有者非COとか出すのは論外だけど。

回避

「キミを占いたい」「占うのは手数がムダだ、やめてくれ」は NG。「キミを占いたい」「占ってもいいけど彼の方がいい」は及第点。「キミを占いたい」「私は彼を推します」が OK。

とにかく吊られちゃいけない。2日間占いを耐えたら白確定は黒狙いにシフトさせる。喋れ喋れ、他者を攻撃セヨ。

ミスリード

しないのがベスト。

吊り候補は村で第二位となる案を支持すること。それを維持すること。自分が疑った人を吊ってしまった場合、二つの点で損。ミスリードしたと思われる。次の吊り候補を考えなければならない。ただし吊り候補をぼかしていると思われてはいけない。

作戦については村に支持される、村人有利な提案をすること。自分が思いつく程度のことは他の人も思いつく。なら先に言ってやれ。

ミスリードしたい場合は、ミスリードしたい案自体を述べるのではなく、それより少し効果の薄い策を述べる。すると他の村人が、キミの案はこうすればもっと良い、とミスリードしてくれる。

会話

なるべく全ての人と会話する。味方の人狼も含めて。

リアルタイムのやりとりをする。味方の人狼も含めて。がんばればリアルタイムでボロを出すのはむしろ村人。

中の人

村人の能力を読み取れ。きちんと推理する人の方が理詰め人狼に弱い、そっちを残せ。替わりにミスリードさせろ。たぶん鋭い人よりナチュラル白を襲撃する方が良い。

村人の趣向を読み取れ。人々の気に入りそうな発言をしろ。人々の気に入りそうな作戦を提案しろ。

誰を味方につけ、誰を敵にするか。発言力が強い人間が敵になると終わる。大多数を敵に回すと終わるのも同様。

ミス

あまり考えを言いたくない話題の時は喋らないのではなく、さらっと流すか、解読しにくい発言をしろ。そうすれば黙殺される。その戦略が後で提案されて採用されたらもっと前に言ってたヨ!と必要に応じて主張する。木を隠すなら森。

木を隠すなら森。ステルスはミスをしにくい。だがミスが目立つ。よく喋れば多少ミスをする。特に序盤。だけど目立たない。自分のミスを把握して、その付近の話題に触れるな。触れられたら、その手の議論はそもそも有効性が低いと主張しろ。「中の人の都合もありますし、発言時間を元にした推理は決定的な根拠にはならないでしょう」

世の中には村人らしさを増やすミスもある。でもこれをわざとやるのはチト難しいし、仁義に反するし、他の発言との整合性も取りにくいし、あまりやらない。

読み

先を考える。いろいろ可能性がある場合は可能な限り場合分けをきちんと。

ぼかす

はっきりとした発言はしちゃいけない。それが村の方針にならなかったら、ヘンな発言をしたと記憶に残り、村の方針になったら、ミスリードをしたと記憶に残る。

少なくとも更新直後の意見はぼかす。

しかしぼかしてばかりだともちろん疑われる。人の意見が出る前に自分の意見は言わなくちゃならない。

105村でやった話し方

記憶がはっきりしている105村自分人狼を考える。後に墓場で私を狼だと断言した神父も、4日目1:57に「オットーは人狼にしては疑う事も疑われる事も恐れなすぎ。」8日目21:59の断言では「満遍なく疑惑をぶつけ、しかし、自ら根拠薄弱として軽く否定する。それで強い疑惑をぶつけながら軽い印象にする。」

後者の分析が正しくて、後者の行動を取ることによって前者の印象を引き出すことを目的としていた。また、あちこちに疑いをぶつけることには全ての人間に疑いの余地を残すため。否定材料を自分で指摘しているのはミスリードをしていない、冷静だと思わせるため。

105村でやった疑い方

この村で困ったのは疑いの種が無いニコラス。とにかく不思議と白かった。

とりあえず遺言と称して相当早い段階、5日目の晩に疑惑の種だけをまく。これがもう少し遅ければ狼が後の戦いに備えていると思われてしまったと思う。

んで間をおいて7日目5:49,15:19にその種をムリな論理で育てる。あとは自殺投票を徹底攻撃。まぁ少しは白っぽさを減らせたか。

推理のしかた

31村は素でやった。霊能者1、占い師2だったので、占い師はほぼ真狂だというものと最後の芝居以外はミスリーディングもあまりやってなく、素直な推理をしたと思う。もちろんぼかしてたわけだけど。

105村は上記のような、ぼかしつつ意見を言うことに工夫をした。全員に対して疑いを持ち、全員のあやしい行動を逐一記録しているフリをした。結構色んな効果があって便利。

「序盤の吊り対象ぼかしてたのはナゼ」「ある程度あやしい行動が積み重なってる人間以外は疑いにくい」 (序盤は占われちゃいけないのでぼかす必要が多い)

「あんなに白い人を疑うなんて!」「彼はマイナス29点です」

「あんなに黒い人を疑わないなんて!」「彼はマイナス32点です」

「ヒドい攻撃だ」「他の人も同様に評価しています」

「薄弱な根拠だ」「だから他の要因も考慮してます」

「強い疑いを持っていたんじゃ」「いえあやしい要因の一つです」

ただ、8日目およびエピローグで話が出たが、この態度は非常に人間として不自然。ロボットじゃあるまいし。もう二度とやらないつもりだけど、改良できんかとは思っている。

セオリー

セオリーは便利だ。「セオリー通り、ここはほげほげでしょう」「『標準的』な村など存在しません。セオリーが全ての村で通じるとは限りません」ほら便利。

イリーガル

絶対にイリーガルな人は村の中にいる。絶対にイリーガルなできごとが起きる。

(イリーガルじゃなくてイレギュラーだという指摘を頂きました)

嫌いなこと

村人だとしても、3日目に確実に遂行するもの以外の自殺投票は好きくない。狩人じゃない宣言だし判断に困るし。自殺投票というのは、吊り立候補というか、アレに自分で勝手につけた名前。攻撃の材料であるため、ネガティブな印象を持たせたかったので命名。

あとは「人間である自分を疑うのは人狼だ」も好きくない。特に不慣れな人はやってしまう模様。これも攻撃する材料としては手軽でいい。

狂人

狂人への言及をすることによって狂人に自分が狼だと伝える。狂人との連絡は自分が狼だということを伝えれば十分。それ以上は村人に察知される。

この発言を自然に見せるには他にもたくさん話す必要がある。木を隠すなら。

発言数

絶対残せ。一日くらいは早めに使い切る日を作ったほうが良いかもしれないけど。

105村4日目は1発言残しておいて首がつながった感じだった気がする。

芝居

31村の6日目と7日目の間はうまくいったと思う。7日目の発言は襲撃していた共有者が防衛された場合のセリフも用意していた。その共有者は残ってたメンツより慎重な人だと思っていたので、彼がいる場合はもう少し演出を抑えないとマズいと思っていた。

まあ感情に訴えるのは苦手だからあましやってないけどできるにこしたことない。31村最終日は本当に気持ち良かった。

あと細かい悩んでるフリとかも結構大事。

感情

私は特に薄弱な根拠で攻撃されるとぐっとくる。一般に、多かれ少なかれ疑われると感情的になる。

寝るか、飯を喰うか、なんでもいいから PC から離れればいい。収まりがつかなかったら赤ログにグチをこぼせ。たぶん後悔するが表で感情的になるよりはマシ。

不意のリアルタイム応答では質問もしくは質問に対する回答以外のことはしない。

体調

崩すとつらい。毎度崩してるけど。

弱点

特に不慣れな人の、感情的議論にとにかく弱い。幸いそういう人の発言権は弱いことが多い。論破しておいて、周りの理論屋を味方につければなんとかなるはず。なにか改善できるものならしたい。

31村リーザは強敵だった。論拠はすごく強くはなかったと思うけど、周りの信頼をうまく得すぎ。

違和感。うまく説明できないが違和感があるのは事実。

欲を言うなら

論敵の中の人を傷つけないように。RPでごまかすのがいいのかね。悪ガキリーザなんかはうまかったように思える。

吉野家じゃないけどサツバツとした雰囲気は悪くはないと思う。勝ちに真剣だからこそサツバツとするわけで、ほのぼのとあっさり負けるよりはいくらかいいでしょ。

後でフォローしてなんとかなるならそれでもいいのかもしれず。

心理的圧迫をかけると有利になるのもまた事実。

やっぱ

なんか攻撃性は不要な気がしてきた。よくわかんない。上の項目で攻撃性と関係がある項目はよく見るとあんまりない。他者への疑いを口にすることと攻撃的であることはぜんぜんイコールじゃない。穏かに疑いを口にする方が良いのではないか。上記から攻撃性を外した場合に想定されるメリットデメリットを考える。

弱点の、「特に不慣れな人の、感情的議論にとにかく弱い」は消える、かも。このゲームの参加者にこのタイプの人は存外多い。きちんと議論慣れしている人が相手だったら精神的に圧力をかけることは有利だし攻撃性はあった方がいい、が、残念ながら泣かせ合いの村は現存しない。

他のメリットデメリット。

メリット。ある意味気楽ではある。目立ちにくくなる。

デメリット。他者を叩き潰すから気持ちいーんじゃないか。私はリアルで攻撃的なのでフィルタが必要になる。むしろ気を使うので気楽じゃないという面も。発言力が低下するかも。

というわけで191村でやさしめヨアヒムをやった。たぶんあの程度の信頼を勝ち取りつつ人狼役をやることはできると思う。けどいまひとつ。何がいまひとつって、一定のシバキ合いが無いと物足りない。それに結局感情的議論に負けた。

結局攻撃性は、無くてもいいけど、あった方が楽しい気が、する、私的には。

TODO

圧迫演説との対峙。できればリアルタイムで。

騙り。

村人推理、独り語り。