【冒険者視点】 (村の更新時間: 22時00分)
↑※注意※かなり重いので、気を付けてください(どうやって
生活大会とは何か? → 「生活大会」ページ
※この旅行が行われたのは首なし騎士国ですがninjin国のまとめサイトを使う承諾はとっています
0日目:村に皆で集まって雑談やらネタ談義やら事件やら
1日目:夏休みの遊楽地 海
2日目:冒険者の旅行地 ダンジョン
3日目:夏の夜の楽しみ 花火大会
4日目:暑い夏のお祭り 夏祭り
5日目:社会人の休息地 温泉
6日目:全員で村に帰還してお喋り
予算の都合上、3日目からは1日に1人ずつ村へ帰還
「え?人狼騒ぎ?ちょっと、こんなジメジメしてるときにそんなジメジメした話は聞きたくないわ!」
あれから数ヶ月、RP好きが首無し国に集まった!ってなんで女将が何も喋らないんだ!?
その後通報、やっと村がスタート・・・ってなんで誰も発言できないんだ!?
プロローグから大波乱!首なし国初の生活大会にふさわしいどたばた!
そして決着後(まあ、最初からどっち負けるか決まってたけど・・・)で、村人達は何かに気づく・・・
RPとはなにか、クロウの団子を食べつつごらん下さい。
そしてできれば、猫イオンとmervの謎を解いてください。(ぇ)
natuyasumi⇒summervacation⇒sum merv a cat ion⇒猫イオン? by.メイ
ようこそだ皆の衆。
俺を崇める事を許す。(神父ヘンリー プロローグ 23:34 )
あれれ、僕その漢字急に読めなくなっちゃったや。
ばすかしめるだったっけ?(青年 スコット プロローグ 23:37)
ば、ばすかしめる……?
宝の地図のようだ
この地の食べsる方面に我はあり、野を越え山越えミミズを越えて、13体の番号付きの像がある。その中の王の像の前、天を望む火金間の下に望む物はあるだろう。
錬金術師 メイストン=フローネ(狂人*** 3日目 【壁の紅い文字】)
いや、全然わからない。by.マリー
東の方面、Kの像の前を掘って見ると、そこに宝箱があった。
その中には大量のエメラルドが見つかった。どうやら>>2339の推理は間違っていなかったようだ。
さて、何故エメラルドだかわかるかな?(狂人*** 4日目 【壁の紅い文字】)
答えは本編中に!エピローグで詳細説明あり
壁に紅い文字で次のように綴られていた
先生「これより世界征服の為の秘密会議を行います。何か意見がある人」生徒A「ハイ、…女湯を覗く。」先生「ハッ、バカね。それじゃあ、男は無事じゃない。」生徒A「男湯は女が覗けば良いんですよ。」先生「それは一部の男が喜ぶだけじゃない。却下よ却下」生徒B(悪の組織なら大人しく遊園地や幼稚園バス狙えよ)一部の喜ぶ男Hとは誰か?次回好ご期待(続かない(狂人*** 5日目 【壁の紅い文字】)
一部の喜ぶ男Hとは!? 紅い文字を見た夜明け直後の皆の反応は
H…頭文字H…?ヘンリーか?>紅い文字
(マリー 5日目 22:02)
ヘンリー!!!?
(ビビアン 5日目 22:04)
ビビアンも認めていることだしヘンリーでいいんじゃねぇ?
(ブライアン 5日目 22:06)
奇しくも同調する三人の思い。それに対して当のヘンリーは
とりあえずヒトを露出狂みたいに言うのやめれ。
(ヘンリー 5日目 22:10)
と反論するも………
日頃の行いって、結果に出るわよね。
(ルヴィ 5日目 22:12)
ルヴィが鋭い追い討ちをかける。
……それで、結局Hは誰だったのか……本編中でわかる……はず……
あれからよく考えてみた。
壁に紅い文字で次のように綴られていた文の内、解読された部分に関してはもはやノイズと思っていいだろう。そして残った【野を越え山越えミミズを越えて】の漢字・平仮名を消すと【ミミズ】が残る。そして、村に帰ったのがトム君の職業が農夫であることから、『ミミズ→畑を豊かにする→大切&貴重な生き物』ということがわかる。すると最終的に『【ミミズ】=【重要なもの】=【宝物】』ということになる。
では、宝物なにか。【ミミズ】を調べてみると『シーボルトミミズ』という種がいることがわかる。このミミズは『体は紺色、部分的にエメラルド色にキラキラ』というものらしい。・・・・・お前達、【宝物】【エメラルド色】と聞いて何を思い浮かべる?
そう!【野を越え山越えミミズを越えて】とは
財宝の正体がエメラルドであることを
俺たちに伝えていたんだよ!
な なんだってー!!(ルーサー 4日目 独り言3〜5回目)
………見当違いな推理であることは言うまでもない。
やっぱりカルピスはカルピスソードが一番よ。
(ルビィ プロローグ 21:06)
後に伝説の武器となるカルピスソードの存在はこの誤りから始まった
やばっ、素で間違ったわ。カルピスソーダよ、カルピスソーダ、カルピスソーダなんだから。
(ルビィ プロローグ 21:08)
すぐに誤りを訂正するも
ちょっと、素で考えてしまいましたわ…。
凄い剣キターと…。(フローラ プロローグ 21:08)
【ルビーは武器:カルピスソードを手に入れた】
攻撃力:−3 回避力:−5(マリー プロローグ 21:10)
カルピスソードだってぇぇ!!!!何なんだそのレアアイテムは!?!?欲しい欲しい欲しいぃぃぃ!!!
(ブライアン プロローグ 21:11)
との声援(?)に押され
(ルビィはカルピスソードを装備した。ルビィは『カルピス登龍剣』を覚えた)
(ルビィはカルピスソードを外した。ルビィは『カルピス登龍剣』を忘れてしまった)(ルビィ プロローグ 21:15)
装備
ダーツ矢(左手)
銀のダーツ矢(右手)
メイド服(体)
メイドカチューシャ(頭)
カルピスソード(予備)
メイドシューズ(靴)
懐中時計(装飾品)ピアノ線(装飾品)毒の入った指輪(装飾品)
エクスプロージョンダーツ矢×3(消耗品)魔晶石×20(消耗品)(ルビィ 1日目 21:40)
ルビィの公式装備品となったのであった。(注:誤字は訂正済み)
お嬢様アンジェラの、「オテンバ」基準。
その1:お嬢様の実態-どうやって屋敷を抜け出したか?等々のルビィの問いに対して…
ん?どうしたのルビィさん?え?警備とか?皆なら進化前の姿なら疑いもせず通してくれたよ?流石に爺やには気づかれたけど…とりあえずサクッ☆っと片付けてとっとと出てきたって次第だね。大丈夫、大会が終わる頃には目が覚めると思うよ〜。
あと、お父様のほうはご飯に一服盛っておいたしね〜。
その辺はぬかりないよ、僕は♪
僕が普通に屋敷を抜け出そうとしても、皆絶対止めるよ?
いくら僕だって、皆が一斉に止めにきたら…フフ…ちょっとした強行手段にでなきゃいけないもの。そうなったらちょっと大変じゃない?(皆が
体術はちょっと得意じゃないんだよねぇ…。砕いたり斬ったりはできるんだけど…。はぁ、残念。
あ、それと、ルビィさんは僕が屋敷に保護されるのを期待してるみたいだけど、それは無理だね。
だって今頃屋敷では、薬で倒れたお父様と、門のところで僕がサクッとやった爺やの看病や、多分外部犯だと思ってるだろうから屋敷内の捜索や警備の強化やらで人ではいっぱいいっぱいだろうし、何より部屋には一応デコイの魔法で分身を作ってきたからね(ニッコリ
もう一度言うよ?僕はその辺抜かりはないよ♪(村娘 アンジェラ 随所よりまとめて抜粋)
「アンジェラお嬢様が部屋でおとなしくしてるのはおかしいって理由でデコイは見破られたらしい」とのルビィの発言に対し…
失礼な!普段の僕の何処がいったい大人しくないっていうのさ!ねぇルビィさん。
伝説はここから始まる…。
だって、きっと普通の家の女の子はもっとやんちゃで自由気ままだよ?それに比べたら全然大人しいと思うんだけどなぁ…。
それにほら、賞金稼ぎの真似事だって、普段のストレスを解消するためのちょっとした息抜きだし…。その証拠に、1ヶ月に5回くらいしかやらないよ?
賞金首がいなくならないってことは僕は周りに比べたら大人しくて、他の人たちはもっと凄いことしてるって事だよね。
ん?教育係?…あぁ、先生のことだよね。先生なら、いつも僕を図書室に行っては「はい、じゃあ、好きな本を読んで自習してくださいね」って感じだったよ。エツランキンシ棚の本が特に面白かったなぁ…。流石エツランキンシだよね(どうやら閲覧禁止=面白い本だと思っているらしい)
ん〜、僕はそういう服(ゴスロリドレス)って着たことないんだよねぇ…というか、着ようとすると止められるんだけど…「すぐだめになっちゃいます!」とか「やぶれます!」とか言われて…そんなにもろい服なのかな…。
…そういえば、前から思ってたんだけど、賞金首の人ってデッドオアライブ…生死問わずって書いてある人多いけど、流石に殺しちゃまずいよね…なんで生死問わずなんだろ?
というか、そもそもなんで賞金なんてかけられてるのかなぁ?
え…?賞金首って悪人だったの!?知らなかったなぁ…。
そっか、悪人だったんだ…なんだ、手加減する必要なかったのか。(村娘 アンジェラ 随所より抜粋)
伝説は終わらない…。
CHARACTER | CAST | STATUS | POST | COMMENT |
農夫 トム | pupe? | 3日目に帰還した | 村人 | 年寄りネタばかりでゴメン! |
青年 スコット | goty | 4日目に帰還した | 騎士 | さぁみんなっ、ばすかしめよう! 会長職偽乗っ取りCO。 |
シスター フローラ | 66maria? | 5日目に帰還した | 騎士 | |
村娘 アンジェラ | shine | 6日目に帰還した | 騎士 | |
木こり ブライアン=ジャイアン | asd? | 生存 | 霊能者 | ジャイアンと間違えられる髪が薄い男だった |
学童 | taketomi? | 生存 | 占い師 | 首がとれたりとれなかったりする、じじいだった。 |
神父 ヘンリー | TravelerJ | 生存 | 錬金術師 | ヘンリー→変リー→恋リー→ラブリーという名前で愛されていた。 |
配達人 メイ | pack? | 生存 | 狩人 | 正しい名前は、「さつきの妹(違」か「冥」である可能性が高い。 |
使用人 ルビィ | valk | 生存 | 狂人 | リアルラックの低い精霊使い兼アサシンロードなメイドだった。 |
少年 ピ(ペ)ーター | satosi | 生存 | 村人 | mervについて悩んでいた。 |
貴族 ルーサー | Reinn | 生存 | 村人 | 影は薄いがヒゲは濃い。少しCOLDな貴族だった。 |
踊り子 ビビアン | bibi | 生存 | 村人 | |
流れ者 クロウ | S.K? | 生存 | 村人 | 団子と、溶ける。素敵に無敵に謎だった。 |
魔法使い マリー | yuki | 生存 | 村人 | 結局本編中で元の姿に戻ることができなかった |
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(最も面白かったプレーヤーへ贈ります)
※ 適当に何票かどうぞ。
※名前に関しての注意事項
スコット⇒ストッコ ブライアン⇒ジャイアン ポール⇒ジョセフ
ヘンリー⇒ラブリー ピーター⇒ペーター
投票理由等のコメント。
エピローグの続きとかはここでどうぞ。
短くも長くも感じられる夏。そのお祭りは終わった。楽しい時間だった。
儚い時間だった。どちらも感じられる。充実していなかったといえば嘘になる。だがクロウの胸には空虚感が大部分を治めていた。お祭りの間は忘れていた不可解な事。自分は海を漂流していたこと、記憶がないこと、それを思い出してしまったからだ。まるで世界から己だけを切り離されたような。空虚感に押しつぶされそうになる。適当なところに腰掛けるクロウ。……何かポケットに厚みがある。穴に手を入れ取り出した。海の大蛇からの贈り物が入っていた。それを見て……頭痛がする。何か、何かが思い出されそうで、だが本能はやめておけという。だが本能に抗いクロウは扉の向こうを覗き見た。…………思い出した。ああ、そうか。自分は死んでいたのか。これからの夏を、お祭りを、楽しみにしていた手前であっさりと、死んだんだ。大津波に巻き込まれて……それがあまりにもあっけなさ過ぎて、理解できないぐらい唐突に………死んだんだ。それが……あまりにも理不尽で……理解できなかったのだ。それを思い出せて泣きたいのか怒りたいのか。意味がわからずクロウは笑った。そして思い出してしまった以上は……消えねばなるまい。
「……夢はいつかは醒めるものなのだな……今日という日を持って……私も夢から……醒めないと…………記憶の海を彷徨って……現世をおぼろげに眺めるのも……今日で終わり……」
クロウは……静かに……透き通るように…………………夏の祭り(ゆめ)は終わった。
―――いつも通りの朝。無駄に広い部屋で目がさめて、身だしなみを整えてお父様と朝食を摂る。正直、退屈でならない日常。
僕は常々思うのだが、やっぱりご飯は大勢で食べた方が楽しい。こういうのはどうにも窮屈で性に合わない。
特に話題も見つからなかったので、無言で朝食を食べ続ける。…ふと見ると、お父様がじっとこっちを見ている。なにやら冷や汗をかいているようだ。
「どうしたんですか? お父様」
僕がそう訊ねると、お父様はちょっと焦ったような感じでこう答えた。
「いや、アンジェラがこう大人しいのは珍しいなと思ってな…その…なんだ…またいつかみたいに薬が盛られてるんじゃないかと」
最後の方はかなり聞き取りにくかったが。僕にははっきり聞き取れていた。お父様の視線が脇に立っているルビィさんに行き、朝起きてからの僕の動きに「それらしい行動」がなかったかを確認している。それを受けてルビィさんは静かに首を横に振った。当然だ。僕は今日は薬なんて盛っていない。…それより、大人しいのが珍しい、とはちょっと心外だ。コレでも常日頃は大分押さえている。…まぁ、先日のお祭りのときはちょっとハメをはずしたけれど…。
「いやだなぁ、お父様。僕は普段から大人しいじゃないですか。ねぇ?ルビィさん?」
「え!?あの…決して大人しいとは言えないかと思い…」
「大人しいですよね?」
「…はい」
「ね?ルビィさんもこう言っているし」
一連のやり取りを見てお父様は軽く頭を押さえる。
…まぁ、実際のところは私がちょっとオテンバだということは認める。でも、あくまでちょっとだ。それに、自分で起こした不始末はきちんと自分で何とかしているし、するべき事はしているのだから、その辺をとやかく言われるのは正直不満だった。
この後、お父様にご飯は皆で食べようと提案したところ、しばらく考えていたが了承が出た。まぁ、お父様もどちらかといえば堅苦しいのは苦手な人間だし、身分なんて全く気にしないに等しい人だから、当然といえば当然だったのかもしれない。大勢で食事を行った方が私も悪戯をしにくいだろう、という事も少し考えて居たようだが(直感でそう思うだけだけど)、それを抜きに考えてもお父様のこういう所は好きだった。
午後。一通りのレッスンを予定時間の10分の1でクリア(ノルマの一段上までクリア)して外に遊びに出る。もちろん皆に見つからないようにだ。
村のはずれの大樹まで一気に走っていき、てっぺんまで上る。お気に入りの場所だった。
「ふぅ〜。…やっぱりここは良いなぁ。村が一望できるし、何より邪魔が入らないし!」
持ってきたカゴからアップルパイと紅茶を取り出してちょっと休憩を取る。そうこうしているうちに少し眠たくなり、その場で1時間ほど転寝(ウタタネ)をする。もちろん、木から落ちるなんてヘマはしない。…もっとも、落ちたとしても、途中で目が覚めて地面にぶつかる事はないと思うけど。
―――目が覚める。あたりをみると、少しだけ日が傾きかけていた。
「いけない!流石にこれ以上はまずいよね。戻らなきゃ! …ん?」
家へ戻ろうと木の上から下のほうを見ると、ちょっと遠くに怪しい10人ほどの集団。見るからに山賊だ。
「山賊…村を狙ってるのかな? …ま、なんでもいいや。今日はあまり動いてなかったし、丁度お小遣いもなくなってきてたしね」
言い終わる前に僕は木の上から飛び降り、一目散に山賊らしき集団の元へと走って行く。…そして、最初は威勢のよかった集団も、どうやらごろつき程度の連中だったらしくあっけなく全員を取り押さえられてしまった。とりあえず全員を近くの木に縛り付けておく。
「はぁ…おじさんたちもうちょっと鍛えようよ…コレじゃあ退屈しのぎにもならない…」
集団を横目に軽くノビを一つ。…瞬間、気の陰に隠れて居たのか、もう一人男が襲い掛かってくる。コレを下級魔術で気絶させる。…どうやら寝起きで少し勘が鈍っていたようだ。
「おしい!もうちょっと気配の消し方が上手ければ…ん?…お迎えかな?」
ふと向こうの方を見ると、こちらに走ってくるルビィさんの姿が見えた。僕の近くの木に縛り付けられた集団を見つけるやいなや、「またですかお嬢様!」なんて叫び声が聞こえてくる。
(仕方ないじゃん…退屈なんだもん)
心の中でそうつぶやく。お祭りのときは楽しかったのに…そう考えたとき、脳裏に名案が浮かぶ。
「そっか!またお祭りやっちゃえば良いんじゃない!流石僕、名案だよねっ」
そういって満面の笑みを浮かべる。それを見たルビィさんは、なにやら嫌な予感でもしたのか、ちょっと引きつった笑いを浮かべている。
「さ〜て…帰ったら早速計画を練らなきゃね…楽しみ楽しみ♪」
こうして僕の一日は幕を閉じるのでした。
…………チャンチャン♪
「ねえ、ルビィさん。『ホープジュエル』って暗殺者、知ってる?」―― きっかけはその一言から始まった。
あの夏の常識はずれだが楽しかったお祭り騒ぎから一ヶ月、私はいつも通りの日常へと戻った。まあ、プリムお嬢様の世話係だったはずなのにメイド長の姦計でアンジェラお嬢様の世話係も兼任させられたり、アンジェラお嬢様がプリムお嬢様と魔術の実地訓練と称した盗賊団殴り込みなど嫌がらせですかと嘆きたくなるような事も現在進行形である訳だが…。
そして、今、プリムお嬢様は買い物、アンジェラお嬢様は今日の課題をいつも通り余裕で終わらせた上で賞金首のリストを見比べながら、お茶の準備をしている私に聞いてきた。
「確か、最近活躍している方だったと記憶しておりますが。主に悪徳商人や不正役人を狙っているみたいですね。」
私の回答にアンジェラお嬢様はあきらかに不満そうな顔をして、
「それは一般で流れている情報でしょ。僕が聞いてるのは『姿無きアサシンロード』と呼ばれていた頃からの情報網から何か無いかなと聞いているんだけど。」
と私の前にに手配書を置いた。それを少し眺め、そのままアンジェラお嬢様に答える。
「いえ、それ以上の事はちょっとわかりません。…さて、そろそろお茶の時間にしませんか、アンジェラお嬢様?」
少し、露骨な話題変換かなと思ったがアンジェラお嬢様はその提案に乗ってくれたようだ。
あの夏の前後、私は金策に駆け回っていた。ちょっとした宝探しと言う趣向のために用意したエメラルドを調達する為だ。昼はここでのメイドの仕事がある為、夜にしかも短い時間で大量の額を稼がなければならない。そのため、メイドになってからはそっち方面は偵察や証拠集めだけだったのを、本格的に再会したのだ。
インビジリディで姿を消した上で一撃必殺を狙う、これが私のパターンだが、今回は毒を使ったことで呪われたように見えたようだ。持ち主に死をもたらす呪いの宝石。その2つ名が付いたらしい。まったく私の名前にぴったりで皮肉なものだが。
お茶の途中、
「お嬢様がその手配書を見てらっしゃると言うことは今回はその方を捕まえることにしたんですか。」
軽く探りを入れてみる。するとアンジェラお嬢様は、
「う〜ん、手配書を見た限りだと、結構強いみたいだからね。」
と肯定とも否定ともつかない返事をした。軽く、戦力比を計算してみる。魔術での差は歴然、だが、体術ではこちらに一日の長がある。先手を取れば勝算は十分ある。魔力で能力強化をしなければの話だが。それをされたら、体術でも互角となるだろう。そうなると勝ち目は低い。だが、一度本気で戦ってみたい。
そこまで考えて、はっと考えを否定する。なぜなら、
「もう、その方が世に出ることは無いと思いますよ。アンジェラお嬢様、お茶が終わりましたら、一度私と実戦練習を行いませんか?久しぶりに体を動かしたくなりましたので。」
もう金策は終了済み、そちらの仕事はやる理由が無いのだから。私はアンジェラお嬢様の頷きと共に出されたティーカップにお茶のおかわりを淹れながら、その後で待っている戦いに胸をわくわくさせた。